不倫は犯罪なのか?法律上の違法行為と、責任が問われるケース
- 2019/7/15
- 浮気調査の極意
不倫は犯罪なのか?法律上の違法行為と、責任が問われるケース
姦通罪というものをご存知でしょうか。
かつて日本では、夫のある妻が他の男性と相姦することが禁じられており、それを犯した場合、妻と不倫相手の男性に対する刑罰がありました。
ですが、現在は、姦通罪は廃止されています。
では、日本の不倫は罪に問われないのでしょうか? 犯罪ではないのでしょうか?
今回は不倫と法律の関係について簡単にご紹介していきます。
不倫をしたらどういった罪に問われるのか知りたい、という方は本記事を参考にしていただければ幸いです。
不倫は犯罪なのか?逮捕された事例はある?
不倫は犯罪なのでしょうか?
実は、現代の日本では、不倫をしただけでは刑事責任を問われることはありません。
ですから、不倫をしたとしても逮捕される恐れはまったくないのです。
では、不倫をしてもまったく問題ないか、というとそういうわけではありません。
不貞は民法上の不法行為であり、民事責任を追求されることになります。すなわち、慰謝料を請求されることになるのです。
不倫で不法行為責任を問われる場合、不貞行為があったかどうか、が争点となります。
不貞行為とは、結婚相手以外と性行為、またはそれに準じる行為(手淫や口淫など)のことをさします。
こういった行為が行われていたという証拠があれば、不法行為責任を問うことができ、慰謝料や離婚を要求できます。
性行為、またはそれに準じる行為があったとする証拠として有力なものは、密室に一定時間ふたりでいたことを表す証拠です。
たとえば、配偶者が浮気相手の自宅に入っていく写真と、泊まった後の朝帰りの写真の組み合わせや、ラブホテルにふたりで入っていき、一定時間のあとに出て行く写真などがあれば、不貞行為があったのだと判断されます。
不法行為責任を問われる不倫とは?
次に、不法行為責任を問われる不倫とはどういった不倫か、について見ていきましょう。
通常、既婚者と恋愛関係にある場合の不倫で、不貞行為があったと見なされると、不法行為責任を問われます。
1. 風俗は不倫?
そこで疑問として浮かび上がってくるのは、風俗は不倫になるのか、ということでしょう。
一般的なイメージの不倫は、既婚者だと知りながら道ならぬ恋を貫く、というものかもしれません。
風俗は浮気にあたらない、と考える男女もいるようですから、風俗は不倫とは呼べない、と考える人は一定数いるでしょう。
ですが、法の上ではそういった考え方は関係がありません。
なぜなら、不貞行為の定義が、結婚相手以外の相手と性行為またはそれに準じる行為をすること、だからです。
風俗はこの定義にしっかりと当てはまっています。ですから、恋愛とセットになっている不倫と同様に、風俗は不倫とみなされるのです<。
2. 既婚者と知らずに関係をもったら不倫?
次に、独身者が既婚者と知らずに不倫をした場合の事例についてもご紹介しましょう。
不倫をされた配偶者は、夫・妻だけでなく浮気相手にも慰謝料請求が可能です。
ですが、慰謝料請求は浮気相手が付き合っていた相手が既婚者だった、と知っている場合に限ります。
ですから、不倫相手は慰謝料請求された場合に、自分は彼・彼女が結婚していると知らなかった、としらばっくれるケースもあるのです。
ですが、たとえば社内恋愛などの場合、既婚者だと知らない方が不自然でしょう。
状況が総合的に判断され、既婚者だと知っていたはずだ、と法廷で判断された場合、慰謝料を支払うことになります。
不倫をすると制裁を受ける?
不倫をしても逮捕されることはありません。
ですが、様々な制裁を受けることは事実です。最後に、不倫により受ける可能性がある制裁についてご紹介しておきます。
1. 離婚
不貞行為は離婚の事由になりえます。
いっときの気の迷いで不倫をしてしまうと、生涯連れ添う予定だった愛する人に愛想をつかされ、孤独になってしまう可能性があるのです。
2. 慰謝料
不倫の証拠を押さえられている場合、慰謝料請求(相場は、50万~300万円)されてしまう可能性があります。
3. 財産分与
離婚する場合、ある程度の差はあるものの財産分与で半分財産を持っていかれてしまいます。
4. 経済的基盤を失う
専業主婦(夫)だった場合は、経済的な基盤を一瞬にして失うことになりますから、貧困に転落してしまう可能性がでてきます。
就職しようとしても、なかなか仕事に就くことができない、という場合もありえます。
5. 左遷
社内不倫などの場合、出世に差し障ったり、何らかの懲戒処分を下されるリスクがあります。
6. 社会的評価が落ちる
不倫したことが発覚した場合、職場、自宅近隣などで噂になることもありえるでしょう。
そうなれば多くの場合で不倫をした人の評価は落ちます。また、親戚などからも評判が悪くなることもあるでしょう。
7. 子供からの愛情、尊敬を失う
不倫したことが子供に知れたり、それが原因で家庭が壊れてしまったら、子供にとっても大事な場所を奪ってしまうことになります。
それにより恨みを受けることも、愛情を失うこともあり得るでしょう。
また、離婚のときに親権を得ることができなければ、子供の成長を間近で見守ることも難しくなってしまうでしょう。
まとめ
不倫は犯罪なのか、どのような制裁をうけるのか、ご説明しました。
結論として、不倫をしたからと言って罪に問われることはありません。
しかし、それは刑事罰を受けない、というだけの話です。
不法行為としてその責任を問われることになりますし、社会的にも、人間関係の面からも大きなペナルティを受けることになります。
不倫はいつか、かならずばれるもの。もし不倫をしている場合、早々に関係を解消するほうが良いでしょう。